ピコパコ電子書籍製作所

2010年12月11日 vol.4 iPhone/iPadで読む電子書籍

電子書籍をiPhone、iPadアプリとして販売するとはどういうことか、もう少し詳しく調べてみる。

前述の通り、電子書籍アプリにも、非常にさまざまな種類があり、AppStoreのブックカテゴリには無数のアプリが並んでいる。すこし整理してみよう。


1.単一書籍アプリ
1冊の本を1つのアプリとして販売する形態。村上龍「歌うクジラ」「Alice」などが有名。

テキスト中心の文芸書から絵本、マンガ、写真集など、どんなジャンルの本もある。
制作にはアプリ開発のノウハウが必要だが、どんな本を出すかによって、問われる技術レベルにはかなり開きがありそう。



2.ビューアアプリ
「iBooks」「i文庫」「Actibook」など、電子書籍を見るためのアプリ。

例えば「iBook」などは無料で公開されているので、デフォルトアプリと考えて、対応形式であるPDFやePubファイルで電子書籍を配布するという方法もなくはない。
iOS4.0以降なら、webサイト上のPDFを直接iBooksにダウンロードでき、一度ダウンロードしたPDFファイルはネットワークにつながっていなくても閲覧できる。

「i文庫」は有料だが、「青空文庫」の本が読める電子書籍リーダーとして人気があり、Bookカテゴリのランキングでも常に上位に位置している。
ただ、i文庫で読める本は基本的に無料なので、アプリが有料でも納得できるが、有料の本を読むのに有料アプリが必要では、だれも読んでくれないと思う。
外部からのデータ取り込みはTXT形式のみ対応。

「Actibook」はスターティアラボという会社が開発したアプリで、電子書籍データはあらかじめ、同社のサーバーにアップしておく。アプリ起動後、IDとパスワードを入力し、紐付けされたデータをダウンロードする仕組みのよう。




3.ビュアーとストアの複合アプリ
voyger電子文庫パブリebiReaderなど。

電子化された既刊本を買って、読むためのアプリ。
購入した書籍データはアプリ内(またはオンライン)に保管される。
ビュアーとしては高機能なものが多いが、基本的にこれらのアプリに個人が用意した電子書籍データを入れることはできない。PDFも不可。
つまり、個人レベルで電子書籍を作る際にはこれらのアプリは使えない。

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